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バックカントリー 豆知識〜ちょっとした小ネタ

防寒

バックカントリー考察

 

 
 

●腕時計
 
金属製のものは避ける。熱伝導率の高い金属製のものは、外気温に合わせてどんどん温度が下がっていきます。
気が付いたら、氷点下まで下がっていた腕時計が長時間肌に密着していた、なんてことも。
同じ理由で、ピアスや金属製のネックレスなんかも雪山に入る前には外していきましょう。
 
Q:指輪はどうですか?

A:面積も小さいし、手袋の中だし、結婚指輪みたいに外したくないものは付けていてもいいかも。日帰りでない、テント泊などだったら、やはり外しておいたほうが無難かもしれません。

●アンダーウェアについて
 
化繊=速乾性。ウール=保温性。
 
アンダーウェアに木綿のTシャツなどを着てはいけない、ということは「バックカントリーとはどんなものか?」のページで解説してあります。木綿以外で何を使えばいいかというと、バックカントリー用のアンダーウェアには大きく分けて化学繊維のものと、ウールのものがよく使われています。
 雪山で体を冷やさない、という目的では化繊もウールも同じですが、アプローチの仕方が異なります。
化学繊維は、汗を外に逃がす、つまり体の表面を濡らさないで乾いた状態に保つことによって、体温の低下を防ぎます。
もちろん、アンダーに一枚着るわけですから保温性もありますが、一番の目的は速乾性です。

それに対してウールは速乾性よりも、保温性が重視です。
というか、もともとウールは速乾性のことは考えていませんでした。木綿などよりは渇きが早い、程度のもので、化繊に比べて速乾性はかなり落ちます。
最近では、繊維が非常に細かい良質なウールが出てきて速乾性も上がりましたが、化学繊維に比べればやはり劣ります。
では、バックカントリーのフィールドでは速乾性が重要なはずなのに、なぜウールが使われるかというと、
ウールは濡れると発熱して暖かくなるからです。
乱暴な言い方をすると、濡れた状態でも保温をしてくれるから、すぐに乾かなくても大丈夫ということです。

天候やフィールドの状況と相談しながら寒がりな人はウール、熱がりな人は化繊、などと使い分けをするのもいいかもしれません。


●サーモフィットインナー
 
汗が溜まる、寒い。
 
滑りを追求する人はブーツのインナーをサーモにしている人も多いと思います。
しかしサーモフィットインナーは「ジャストフィットさせる」ことのみを追求したインナーです。
それこそレースの間の短時間だけ使用するような使い方です。
通常のインナーと違って、長時間履いていた場合、汗を吸収、発散する機能に劣っていますし、保温性も低いです。
バックカントリーのような長時間のハイクアップをする場合は、インナーの中に汗が溜まって濡れている、なんてこともあります。
もしかしたら、遭難してビバークした時に、ノーマルインナーの人は大丈夫だったけど、サーモインナーの人は凍傷にかかってた、なんてこともありえるかもしれません。
 サーモフィットインナーを使用する場合の靴下は、濡れても保温性を発揮してくれるウールの方がいいかもしれません。

●頭とクビ
 
体温が逃げていく場所。
 体積に比べて表面積の割合が多く、脂肪も少なくて血管が体表に近い、外気にさらされやすい、など頭と首は体温が逃げていき易い条件が揃っています。
 また、頭部には脳味噌という重要なものが入っていますので、体温を奪われすぎるのは非常に危険です。
よく見かけるのですが、頭や首はあまりガードせずに体温が逃げ放題で、体の部分は分厚く着込んで胴体だけ汗だくになっている人がいます。
 
「コタツで寝ると風邪を引き易い」という話がありますが、下半身がコタツで暖まって熱くなり、上半身は室温のままというアンバランスのせいで体温調節が狂うかららしいです(昔聞いた小ネタなので、もしかしたら違うかも)。
 なんにせよ、胴体だけ汗だくで首から上だけ氷点下というのは、けしていい状態ではありません。
 ネックウォーマーや、バラクラバ(目出し帽)、耳までカバーしてくれる帽子などを利用して、頭と首からの放熱を防いでおけば、胴体の部分は少し寒いくらいの温度調整で充分我慢できます。
 ファッションにこだわって帽子も被らない人、被ったとしても、とてもオシャレで耳までカバーできない小さい帽子の人などがたまにいますが、バックカントリーに適した服装の範囲の中でファッション性を求めましょう。
 バランスよく保温するのが重要です。

バックカントリー_フィールド




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