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バックカントリーの始めの一歩
バックカントリー 雪山の犠牲にならない為のステップ

その2.バックカントリー初参加の方法
バックカントリーがどんなものかはステップ1で分かってもらえたと思います。
では、実際にバックカントリーはどうやって行けばいいかを考えていきたいと思います。

バックカントリー考察

■初めてバックカントリーをやる為には。

 
 

その1 とりあえず一人で雪山に行く。
 
×やめましょう。確かに現在のバックカントリーのベテランさん達の中には、「昔は何も分からずにツボ足で登ってとにかく滑ったもんだよ。」という人もいます。ただそういった人達も「今から考えたら馬鹿やってたな〜と思う。」という人が大半です。

 バックカントリーに関する情報や予備知識も少なかった当時ならともかく、現在は色々な情報も手に入るようになり、雪山に入るための装備、準備なども格段にしやすくなっています。
 無理に危ない橋を渡ることは無いと思います。

 このサイトはバックカントリーを始めて見たい人のためのナビではありますが、雪山で犠牲になったり、他人に迷惑をかけたりしない為のバックカントリーナビです。
 初心者が一人で雪山行きをする為の案内は割愛させていただきます。

その2 バックカントリーに詳しい友達に連れてってもらう。
 そういう友達がいるのなら、話は早いです。ただ、そのお友達は本当に初心者を雪山に案内して山のことを色々教えながらセーフティに戻ってくることができる人でしょうか?

 中にはバックカントリーガイド顔負けの装備や知識、技術を持っている人達もいます。しかし、初心者に色々教えながら雪山行をするのは非常に手間と時間がかかります。

 貴重な休日、本当ならもっと奥の方のいい斜面まで登って滑ることができるはずなのに、しかも登り返してもう何度か滑れたはずなのに、初心者を連れているばかりに一番手前のたいして面白くも無い斜面を滑って一日が終わる羽目になる、というのは雪山好きの人にとっては結構なストレスです。
 よほど仲のいい友達の為でもなければ、そこまでできる人はそういないと思います。

 もちろん、初心者を連れて行ってくれるベテランさんも中にはいます。
自分はもう散々滑り倒してきたので今度は人を育てることに熱心な人、もしくは割と時間が自由で自分のために滑る時間はたっぷりあり、初心者のための滑走日をもうけても惜しくない人、もしくは元々人に教えるのが好きな人、などなど。

 そんな友人がいて、自分の滑走技術や体力のこともよく分かってくれていて、バックカントリーに連れていってくれるのならば、ぜひ一緒にいくべきです。

 しかし、気軽に初心者を連れて行きたがる人の中には、自分自身初心者である人が多いのも事実です。
 最近のバックカントリールートでは、はた目から見ても初心者と変わりない人がリーダーをやっているグループがよく見られます。

 服装は別に本格的なウェアである必要はありません。ザックも高価なものでなくても、板が固定できさえすればいいでしょう。スキーやスノーボードの板も、パウダー用のものである必要はまったくありません。
 それらは、その人が初心者であるかどうかの判断材料にはなりません。
立派な道具や板を持っていても、使いこなせていなそうな人もいます。
 大事なのは、自分が安全に楽しく滑って帰ってくるだけではなく、他人も楽しませて安全を図って連れて帰ってくることができるかどうかです。
 この二つは似ているようで、まったくの別物です。

 友人が信頼するに足る人物だっとして、最後に問題になるのは必要な各種装備です。
 初心者を雪山に案内できる条件が揃っている人は装備も複数持っていて、貸すことができる場合が多いです。
が、そうでない場合は最初に買い揃えないといけません。
 中々手を出しづらい高額品ばかりです。
 自分は本当にそこまでしてバックカントリーを続けるのか、見定めてからでないと買うのにも勇気がいります。
 
 道具も借りることができて、教えてくれる友人もいて、などの運がいい人をのぞけば、まず最初のバックカントリー入門はガイドツアー参加からをお勧めします。

その3 ガイドツアーに参加する。
 身も蓋も無いようですが、初めて経験する時にはこれが一番無難で確実です。
実際、ガイドツアーを利用せずに自分達だけでバックカントリーに行くことができるグループでも、初めての友人をいきなり連れて行ったりはせず、「まずガイドツアー何度か経験してきて」と言ったりすることは珍しくありません。

 彼らが友人にたいして冷たいわけではなく、何かがあった時のことを考えてのことです。
 もちろん、事故などはそんな頻繁に起こるわけではありません。が、万が一が起きた時のことを考えると、全くの初心者を連れて行くのはやはり危険だからです。
 彼らは自分が安全に楽しく雪山を滑って帰ってくることと、他人を楽しませながら安全に滑らせて帰ってくることは別次元であることを知っているのです。

 雪山で何かアクシデントが起きた時に他人の安全まで確保しながら無事に戻ってくるということは結構なプレッシャーなのです。
例え参加費やガイド料をとらずに、友人と一緒にプライベートでバックカントリーに行ったとしても、何か事故があった時にはパーティのリーダーが責任を追及されてしまいます。

友人に面倒見のいいプロ級の人がいないかぎりは、ガイドツアー参加から始めるのがいいと思います。

バックカントリーガイドツアー

ツアー会社を選ぶときの目安としてまず、一番重要なものが
 ガイドレシオです。
ガイドレシオとは案内するガイドスタッフと参加者の人数比です。スタッフよりも参加者の数があまりにも多すぎると、参加者にたいするケア、安全確認、会話などがきちんとできません。
 
 もちろん主催する会社側からすれば、少ないスタッフで大勢のお客さんを連れて行ったほうがもうかります、が、セーフティはおろそかになります。
 参加者の立場からすれば、スタッフにバックカントリーのことを色々聞いたり、またツアーの流れやスタッフの行動を見て学習したりするのに、ガイドレシオが低すぎるツアーはあまりむきません。

 ガイド一人に対して参加者5人前後が適正なバックカントリーツアーの比率だと思います。
*注 ツアーの中には、有名なスキーヤーやライダーの滑りを見てみたい、一緒に滑ってみたい、といったイベント的なものもあります。そういったものは雪山での行動がメインではなく、有名人のファンの集いといった色合いが濃いので参加者の人数は当然多くなりますし、人数が多くても危険が無いような行動範囲でツアーをおさめているはずです。
 そういうイベント的なツアーを否定しているわけではありません。ただ、このサイトはバックカントリーについて学習し、雪山に行けるようにする為の知識、装備などを準備する為のサイトなので、ガイドレシオが5名前後のツアーを勧めています。

バックカントリー_フィールド

雪山の犠牲にならない為のまとめ。
いきなり一人で雪山に入らないようにしましょう。
ネットや本で調べたからといって、それだけで雪山に入るのはやめましょう。
ちょっと知ってる、だけの人を頼って雪山に入るのはやめましょう。
バックカントリーのブームのおかげで、ここ数年でそういう人達の遭難死が非常に増えています。


さて、バックカントリーへの行き方がこのページで決まったとして、次のステップへ
■ステップその3へ進む

個人の趣味の範囲内のサイトですので、間違いや抜けている部分なども出てくると思いますが
もしも間違いなど見つけていただいた場合はご連絡ください

   
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