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バックカントリーでの遭難事故

東北地方

バックカントリー考察
八甲田山  

発生日:2007/2/14

種類:雪崩 死者:2名  
       
 

青森市の八甲田山系にある前嶽(1252メートル)付近で雪崩が発生。
雪崩に巻き込まれたのは24人。内訳はツアー客が18人、ガイドが5人、酸ケ湯温泉の職員が1人だという。
報道ではこのうちガイドの1人から連絡があったとされているが、「携帯で」「無線で」、「消防に」「ガイドハウスに」など、報道によりマチマチである。
現場の混乱具合がうかがえる。
この日は風が強く地吹雪の状態。ロープウェーを使ったスキー客が100人前後いたという。

発生時間:14日午前11時20分ごろ
通報時間:14日午前11時半ごろ(巻き込まれたグループのガイド1名より)
発生場所:前岳の北東斜面
規模:幅25メートル、全長200〜300メートル

居合わせた別グループらが捜索に協力。
県警捜索隊が2名の死亡を確認。1名の行方不明者も発見され、同日夕方までに全員救助された。
負傷者は計6名内1名は重態である。

現場は雪崩発生の直前から猛吹雪に襲われていた。
沢状地形に入ったところで上部で発生した表層雪崩に襲われた。
地形の罠もあり、被害は拡大。死亡した2人は猛スピードの雪崩に流され木に激突しての外傷だった。
1人は頭蓋底骨折、1人は右血気胸や骨盤骨折などを負っていた。
負傷者達は雪に埋まっていたが、無くなった2人はほとんど埋まっていなかったという。


同グループのガイドは、死亡した2人の救急救命にあたっていたということで、埋没した生存者達は居合わせた別グループに救助されたということになる。

よく言われていることであるが、「人が死ぬ雪崩のほとんどは、人が起こしている」というのがあります。
今回のような表層雪崩は、人が斜面に入ったことによって、かろうじて保たれていた斜面の雪が崩れて発生することがほとんどです。

もちろん自然発生もありえますが、偶然に自然発生したところに人が居合わせるケースは滅多にありません。
それよりは、人が巻き込まれるということは、人が入っているわけですから、その影響で起きてしまう方が先になります。

今回は、巻き込まれたグループがいた地点よりも遥か上部で発生しているので、このグループの影響で発生したとは考え辛いです。
偶然に自然発生したか、もしくは当日は100人近く入山していたそうですから、誰かが上部で雪崩を誘発していた可能性もあります。
その誰かが人間でなくて野生動物の行動だったり、雪庇等の崩落だったりすることもありえます。



発生日:2006/12/3

種類:道迷い    
       
 

青森市荒川の八甲田山スキー場で、スノーボードをしていた米軍三沢基地(同県三沢市)の米海軍兵2人が、コースから外れ現在地がわからなくなり、午後4時15分ごろ携帯電話で友人に連絡。

同スキー場のパトロール隊が捜索したが、時間が遅かったこともあり発見できず、県警などが翌日から捜索を開始。
4日午前9時前、八甲田ロープウェー山麓駅から北東約500メートル付近を歩いているところを、県警などの捜索隊が発見して保護した。
2人は大雪の中を一晩中歩き続けたといい、怪我も無く元気だった。

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